起承転結ブロックリレー
――だったらいろんなトピックを。の第3弾
起・承・転・結、4ブロックをリレーしていこうというものです。
最初の人が「起」を書いたら、次の人は「承」を書く…といった流れで。
「結」でその話を完結させたら、また新しい「起」を書いていく。
書くのはブロックなので、何行でも何段落あってもかまいません(常識の範囲内で)。
連投は禁止です。
せっかく書いたのに先に誰かに書かれた、でも見せたいってなことがあれば遊水池に投下しちゃってください。
なお、冒頭には起・承・転・結どれなのかわかるように書いといてください。
お好きにご参加ください。
2008年06月16日 02:16 by そこでねこが
転
海岸までは楽勝だった。
噂に聞くとおり、この国の防衛体制は最低水準だ。
"猫"と呼ばれる男は、脱いだウェットスーツを手早く岩の隙間に押し込むと、防水パックから一本のタバ コを取り出して火をつけた。
任務の前に敵地で、しかも闇の中で煙草を吸うなど、新兵には論外な行為と禁じていることだが、彼はその一服を楽しむことを自 分に許した。
そのために目標から10km以上離れた海岸に上陸したのだ。
彼がここ20年にわたり殆どの任務を単独でこなしてきた理由の一つは、こういった気紛れなルール違反を犯す自由を得るためだ った。
勿論それは、足手まといにならずに彼を補助できる人間がこの世に居ない、という一番目の理由に次ぐものでしかなかったが。
さて
彼は煙草を海に投げ捨てると、背嚢を背負った。
40kgはある。ずしりと重い。
中には、超小型戦術核爆弾が入っている。
10km先の原子力発電所でこれを起爆することで、この国の1/6を一時的停電に陥らせ、1/3に放射能汚染をもたらすこと ができる。
そしてそれは、彼の依頼者が構想する世界的混乱のほんの序章に過ぎない。
新たな時代の幕開けに向かって、彼はゆっくりと一歩を踏み出した。
一瞬、夜の空気を切り裂く何物かに彼は気付いた。
反射的に彼が身を避けた、ちょうどその頭の位置に、大きな洋酒の空き瓶が落ちてきた。
はるか崖の上、海岸沿いの道路から暗い海に目を凝らす少女の姿を捉えることなく、彼の意識は闇に沈んだ。
2008年07月08日 14:45 by 石瀬醒
承
絵美ちゃんは早速ボトルレターを作った。そこには
『お友達になりましょうね』
といった文章を書いて、最後に自分の住所と名前も書き込んだ。
もちろん、おじいちゃんにもおばあちゃんにも反対された。
物騒な世の中だから、自分の名前と住所が誰に知られるかわからない。
小学生の絵美ちゃんにはよく理解できなかったが、大体そんな理由だ。
それでも、おじいちゃんとおばあちゃんが寝ているときに、
こっそり抜け出して海に行った。
例のビンを力いっぱい夜の海に放り投げる。
漆黒の水平線。
絶え間ない波の音。
絵美ちゃんには、ビンが海に落ちたことは確認できなかった。
本当にビンは海を旅してくれるのだろうか。
一人で夜を外出している不安と、
誰かがボトルレターを読んでくれる期待。
交錯しながら、おじいちゃんとおばあちゃんの家へと戻った。
* * *
次は「転」です。誰かうまくつなげて下さい。
2008年06月22日 01:10 by たろすけ(すけピン)
起
絵美ちゃんは夏休みを利用しておじいちゃんとおばあちゃんの家に来ていた。
泊まりに来るのは毎年のことだったが、今年の絵美ちゃんはちょっと違う。
彼女はある野望を抱えてやってきたのだ。
小学生の彼女が抱く野望、それはボトルレターを流すことだった。
手紙をビンの中に入れて海に浮かべると、そのビンは波に乗ってゆっくりと運ばれていき、やがてどこかの砂浜に流れ着いたとい う話を本で読んで、絵美ちゃんはとても感激したのである。
* * *
次、「承」お願いします。
2008年06月16日 02:18 by そこでねこが
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